◆2000年 9月(NO.59)
 
こどもの受診
 こどもが病気で受診する原因の7〜8割は、何らかの感染症が関わっていると言われます。高熱、嘔吐下痢、発疹など症状は様々で、特に乳幼児は自分で体調の変化を伝えられないため、症状が悪化してから親が慌てることも多いようです。大人と違ってこどもの場合は、親がこどもの具合(症状)を見て受診の判断をすることになります。その際に体調の変化を見るのは、食欲、機嫌、肌の色や顔の表情などです。
 いつもと比べて極端に食欲がない、ぐずったり不機嫌であれば、具合が悪くなる前兆かも知れません。体温のチェックや発疹が出ていないかなどの確認が必要です。
 午前中であればしばらく様子を見て、症状を確認して受診する余裕もありますが、夕刻なら早めに受診の判断をする必要があります。夜中の発熱などに備えて、くすりを準備して対処することも必要です。

 こどもの感染症の中には、しばらく経過を見なければ病気を特定できないものも数多くあります。とくに乳幼児期に繰り返しの受診が必要なのはその為です。症状を確認しながら2〜3日おきにくすりを処方するのも、そういう訳があります。日頃から、かかりつけ医を決めて受診しておくと、病歴やアレルギー等の把握ができているので、こどもの発育も含めた総合的な受診が受けられるメリッとがあります。

 小児科はこどもの病気のキーステーションです。さいわい、久留米には小児科の先生たちも多く、大学病院や医療センター、聖マリア病院などと開業医との診療連携もスムーズです。上手に利用しましょう。
 
熱性けいれん(けいれんの起きやすい年令)
 小児の約1割程がけいれんを経験すると言われます。小児期前半は脳が急に発達するため、脳の未熟性と脳代謝が盛んなことが、けいれんを引き起こしやすくしているのです。けいれんの原因は様々ですが、小児の場合に最も頻度が高いのが熱性けいれんです。
 年齢的には生後6か月頃から小学校入学前後の小児期に見られ、1〜2歳が最も多いようです。出現頻度は小児25〜30人に1人くらいなので、急性の熱性疾患には,けいれんに対する予備知識(処置対応)が大切になります。

 とくに初めてのおこさんの場合には、お母さんもけいれんは未経験です。熱が出たら早めに受診して、熱冷ましやけいれん止めのくすりなどを備えて対処してください。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です