◆2001年 4月(NO.66)
 
こどもの事故
 現在、先進国の1歳から14歳までの、こどもの死亡原因のトップは『事故死』です。
 国連児童基金(ユニセフ)の報告では、先進国程病気による死亡が減る一方、事故死の比率が高くなっています。事故の内訳は交通事故が全体の約4割を占め、車に乗せたときのシートベルトの着用、こどもの道路への飛び出しなどに注意が必要です。
 その次に多いのが自宅での事故です。風呂場(溺れる)、台所(やけど)、ベランダ(転落)、誤飲(タバコ、薬品など)、小さいこどもには危険がいっぱいなことを認識してください。

 事故を未然に防ぐには、こどもから目を離さないことが大切ですが、成長と共に事故の起きやすい原因も変わります。
 6か月未満くらいの乳幼児では、うつぶせ寝を避ける方が無難です。6か月〜2歳くらいになると、誤飲事故が発生します。側にあるものは何でも口に入れてしまうので、手の届くところに置くものには注意しましょう。
 まだ食べることが上手でない乳幼児には、ピーナッツやゼリー類は危険です。器官や喉に詰まらせて窒息することがあります。

 また、ハイハイや歩行が出来るようになると、浴槽への転落やベランダからの転落などが心配されますし、ポットの湯からの熱傷にも注意してください。3〜4歳ころになると、少しもじっとしていません。道路への飛び出しによる交通事故が増加します。
 いっしょに出かけるときは、できるだけ手をつないで事故を未然に防いでください。
 
シリーズアレルギー(アレルギーの原因物質)
 アレルギーを引き起こす物質を総称して、アレルゲンと呼んでいます。アレルゲンは人の呼吸器から体内に入るもの、食物や皮膚から侵入するものなどがあります。

吸入性のアレルゲンには、ダニ、カビ、花粉、ほこりなどが上げられます。
食物には卵、牛乳、大豆、そば、小麦粉、エビなど種類は多いようです。
皮膚からの接触性のものは、銀杏、漆類の他に、肌に合わない化粧品や薬品が上げられます。

 また、直接のアレルゲンではありませんが、アレルギーを誘発・悪化させる科学物質も私たちの回りにたくさん存在します。住宅に建材や塗料、防虫剤、殺虫剤、タバコの煙や不潔なペットなどです。アレルギーを起こさない為には、これらのアレルゲンを特定して排除することが必要です。


いむた小児科は久留米市諏訪野町です