◆2002年 2月(NO.76)
 
こまめな診察が必要な小児の感染症
 小児は年齢により免疫能力が違います。生まれてすぐは母親から貰った免疫が多少はありますが、しばらくすると失われてしまいます。自力で免疫ができるまで、しばらくかかるため乳幼児期は低く、年長になるにつれて免疫力も増します。
 そのため小児が感染症に罹ると、成人と違って症状の進行が早く注意が必要です。

 小児感染症の特徴は急性感染症が多く、年齢により病原体の種類や症状が異なることがあげられます。

 小児科では2〜3日毎にきめ細かく診察し、投薬内容も変更するなどして対応するのはこのためです。年齢差による感染症と病原体の関係の例としては、肺炎球菌・黄色ブドウ球菌・インフルエンザ菌は新生児期に少なく、乳幼児期と幼児期で発病する。

 大腸菌・レジオネラ菌は新生児・乳幼児期に感染し、幼児期から学童期では発病しにくい。 また、マイコプラズマは幼児期以降に発病し、新生児・乳幼児期には発病しないなどです。

 小児は免疫能力が未発達のうえに、免疫不全の場合もあります。繰り返し感染症を引き起こしたり、なかなか治らず重症化しやすい場合には、耐性菌による感染も含めて治療法の検討が必要です。

 小児科では感染症に対する検査のできる、血球計数計を備えているところが多くなりました。当院でも血球計数とCRP定量の検査結果を同時に得られる、最新式の血球計数測定装置が活躍中です。

 今までCRP定量については、検査センターからの報告を末必要がありましたが、診察時に検査結果が出ることで、重症感染の発見と早期の処置が可能になっています。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です