2002年11月(NO.85)
 
アデノウィルス感染症
 気温が低くなり空気も乾燥して、風邪が流行しやすい季節になりました。ひとくちに風邪と言っても、鼻水や微熱程度で済むものから肺炎や脳炎を起こすものまで、症状や原因は様々です。これは感染源のウィルスや細菌の種類、感染時の身体の抵抗力などが大きく関係してきます。アデノウィルスも年間を通じて、特に乳幼児の間で各種の病気を引き起こすウィルスです。
 
感染力は最強 アデノウィルス
 人に感染するものだけで四十種以上の型が確認されています。感染したウィルスによって症状も異なり、喉の炎症、目の充血、膀胱炎、急性胃腸炎、気管支炎、肺炎、発疹など多彩な症状が出ます。代表的なものに3型で起こるプール熱がありますが、高い熱、目の充血、腹痛、          管支炎、肺炎、発心など多彩な症状が出ます。代表的なものに3型で起こるプール熱がありますが、高い熱、目の充血、腹痛、下痢などを伴う乳幼児には厄介な病気です。また、最近増加傾向にある7型は、免疫をもっている人がほとんどいないため、油断すると肺炎を引き起こす重症例もあり、注意が必要です。その他、高い熱とともに咽頭が腫れたり、扁桃に白っぽいものがつく滲出性扁桃炎も、乳幼児には感染者の多い疾患です。
 
治療とホームケア
 治療のポイントは早期の症状把握による治療対策です。早めの受診が必要なのは言うまでもありません。受診時に今のつらい症状を伝えて、症状を和らげる薬をもらってください。熱が下がって下痢や嘔吐が落ち着くまでは、外出は避けて出来るだけ室内で安静に過ごしましょう。下痢や嘔吐、高熱が続けば脱水を起こす恐れもあります。栄養補給と合わせて水分も十分に与えてください。 しましょう。下痢や嘔吐、発熱が続けば脱水をおこす恐れもあります。栄養補給と合わせて水分も十分に与えてください。  アデノウィルスは感染力が強いので、兄弟への感染防止も大切です。タオルや下着は別々に洗濯し、お風呂も一緒は避けましょう。保育園や学校もゆとりを持って登園登校してください。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です