2002年12月(NO.86)
 
インフルエンザに備えよう
 新型ウィルスの出現も近いと言われる昨今ですが、いよいよインフルエンザの流行時期になりました。感染時に重症化するのは、主に抵抗力のない乳幼児や体力の弱いお年寄りです。特に、乳幼児はインフルエンザウィルスが原因とみられる脳炎、脳症が発生するケースがあり、罹った人の約三割が亡くなっています。これは抵抗力の弱い人の場合、どんなに治療しても回復できないことがあるからです。 インフルエンザウィルスは、感染力が強く、感染すると体内ウィルスが急速に増殖します。そのため症状の進行も速く、高熱が出て熱性けいれんを引き起こすこともあります。まわりで流行がみられたら、こどもの具合の異常サインを見逃さず、素早く受診することが何より大切です。
 
ウィルス感染を防ぐ
 感染予防には予防接種で備えるのが一番。接種を受けておくと、たとえ罹っても症状を軽く済ませることができます。できるだけ接種を受けましょう。  インフルエンザの流行期にウィルスを近づけないためには、人ごみを避け、外から帰ったら、うがいや手洗いを心がけてください。また、ウィルスは低温の乾燥した場所を好みます。室内は適度に加湿暖房して過ごしましょう。  それから、私達の身体にはウィルスの侵入を防ぐ防御機能が備わっていますが、抵抗力が弱くなるとウィルスが進入しやすくなります。ストレスをなくしてバランスよく栄養をつけ、自由な睡眠をとって抵抗力をつけましょう。
 
抗ウィルス治療薬に期待
今まで対症療法が中心だった治療も、抗ウィルス薬の出現で様変わりしてきました。この薬はウィルスを細胞内に封じ込め、増殖を抑えて症状を軽減します。でも、薬の効力発揮は早期投与が条件のため、早めの受診が欠かせません。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です