2003年03月(NO.89)
 
ペットと子育て
 世界的には自然環境の破壊と共に、人と動物の共通の感染症(エボラ出血熱、狂牛病、ハンタ肺症候群、ニパウィルス感染症など)が出現しています。

 インフルエンザも鳥の糞や呼吸器分泌物が感染源とされ、新型ウィルスの発生が危惧されている昨今です。

 日本でこれらの感染症がすぐに流行することはありませんが、ペットブームが浸透した今、ペットを介する感染症は身近な問題になっています。
 
乳幼児期には避けたいペットとの同居
 人と動物の共通感染症の病原体としては、ウィルス (狂犬病、日本脳炎)、クラミジア(オウム病)、リケッチア(Q熱、ツッガムシ病)、細菌(O−157)、真菌、寄生虫などがあります。

 一般的なペットはそれほど神経質になる必要はありませんが、小動物からのサルモネラ菌やカンピロバクター菌による腸炎、小鳥からのオーム病などには注意が必要です。動物のフケや抜け毛でアレルギー症状が出たり、喘息が悪化することがありますので、小動物を飼うときは、こどものアレルギー体質がはっきりする2歳以降ころからが望まれます。

 また、野生動物や拾ったぺットは健康に見えても、人に危険な病原菌を持っていることがあります。飼う場合は獣医さんに診せて、必要な予防接種などは必ず受けてください。
 
ペットは清潔にして楽しいふれあいを
ペットを飼う場合は小動物に対する正しい知識を持ち、清潔を心がけて遊んだ後は手を洗う習慣をつけましょう。生き物を飼うことで、思いやりや命の大切さなどを学ぶことができます。

 ペットを飼ったら、愛情を持って楽しくふれあいましょう。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です