2003年04月(NO.90)
 
風疹流行の兆し
 風疹は小児期のこどもを中心に、不規則な間隔で流行を繰り返します。はしかに似て発疹やリンパ節腫張、発熱などがありますが、症状は軽く数日間で治まるのが一般的です。そのため三日はしかとも呼ばれています。春から夏にかけて多く見られますが、最近はあまり季節に関係なく、大人も感染しているようです。

 昨年秋より岡山県下で流行が見られ、今年に入って福岡県下でも増加傾向にあり注意が必要です。          
 
免疫のない世代が成人域に
 風疹が流行して一番厄介なのは、妊娠初期のお母さんが感染すると、生まれてくる赤ちゃんに難聴や白内障、心臓病などの先天性の異常が出る恐れがあることです。以前は中学生女子を対象に予防接種が行われていましたが、平成六年の予防接種法改正で、定期接種の対象者が中学生から生後十二月

二月から九十月未満の乳幼児に変わりました。方法も集団接種から個別接種になったため、当時の七歳から中学生までの年齢層には公費負担の「経過措置」が設けられました。しかし、風疹ワクチンの重要性を知らずに未接種の人が多数発生。それらの人が風疹の免疫を持たないまま、結婚年齢域になっています。これらの人の接種率を上げないと、近い将来に先天性風疹症候群が増えるのではないかと心配されています。
 
ワクチン未接種者をなくそう
 ワクチン接種は風疹の病気予防の他に、妊婦への感染を少なくして、生まれてくる赤ちゃんへの影響をなくす目的があります。

 風疹ワクチンは弱毒化してある生ワクチンで一度の接種で九十六%以上の人が免疫を得ることができます。生後十二月から九十月未満の乳幼児と昭和五十四年から六十二年の間に生まれたワクチン未接種が公費負担の対象者です。経過措置対象者の公費負担は今年の九月末までになりますので、早めに受けてください。
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いむた小児科は久留米市諏訪野町です