2003年06月(NO.92)
 
熱とのど痛 ヘルパンギーナ
 主に、梅雨頃から夏の終わりにかけて、こどもの間で流行する夏カゼ。手足口病、プール、ヘルパンギーナなどが代表的ですが、なかでもヘルパンギーナは乳幼児がよく罹る病気です。

 高い熱が出てのどの粘膜に水疱ができるのが特徴で、のどが痛いので食欲不振も加わって不機嫌度は最高潮。ミルクを残したり寝つきも悪く、しばらくは対症療法とこまめなケアが必要になります。ヘルパンギーナは主にコクサッキーA群ウィルスによって起こりますが、原因となるウィルスは数種類あるため数回罹ることもあるようです。
 
主な症状とケア
 症状は急に39〜40℃の高い熱が出て、のどの奥にちいさな水疱が出来ます。二〜三日すると大きく大きくなって破れ、潰瘍になって痛みが伴ってきます。過敏な子は嘔吐や下痢生症状が出ることもあるようです。

 ウィルスを直接撃退する薬はありませんので、症状に合わせて、解熱剤、痛み止め、かゆみ止め、脱水予防、食事の工夫などで対処します。乳幼児は高熱による発汗や嘔吐下痢などが伴えば、あっという間に脱水症状を起こしてしまいます。ケアは食事も大事ですが、水分補給はしっかり与えましょう。少し食欲が出てきたら、のどを刺激しにくいプリン、ヨーグルト、おかゆ、うどん、など工夫してください。赤ちゃんが哺乳ビンを嫌がるようなら、スプーンやストローで白湯を与えます。また、食事や水分が全く取れなときは、天敵処置も必要な場合がありますので、こまめな受診を心がけましょう。
 
解熱剤とけいれん予防薬
 発熱は数日間続きます。辛いようなら解熱剤を使用して様子をみましょう。坐薬は六時間以上あいだを開けて、一日三回くらいまでにしてください。熱性けいれんが心配なときは、けいれん予防薬を使用後、三十分以上して解熱剤を使いましょう。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です