2003年09月(NO.95)
 
☆油断は禁物、誤飲事故
 誤飲事故が最も多い年齢は一歳前後頃の乳幼児ですが、自分で異物と認識できる三歳〜四歳頃までは十分な注意が必要です。こどもがハイハイや伝い歩きが出来るようになったら、「誤飲に注意」のステッカーを張って、親の意識を高め事故防止に努めましょう。
 
手の届くところに物を置かないで
 こどもの誤飲事故で最も多いのは、依然タバコです。テーブルに置きっぱなしの灰皿や、ジュース缶に水を入れた灰皿は要注意。タバコに含まれるニコチンの毒性はきわめて高く、乳幼児では半分〜一本で致死量になります。タバコは強い刺激があるので、たとえ口に入れても吐き出すことが多く、重症化することは少ないのですが、水に溶けたニコチンの場合は、吸収が早いので胃洗浄が必要です。

 その他、石鹸、歯磨粉、ビー玉、くすりの蓋など、この時期の乳幼児は手にするものは何でも口に入れてしまいます。こどもの目線で考え、手の届くところに誤飲するものを置かない、こどもから目を離さない配慮が大切です。

 院内待合室に誤飲事故防止のリーフレットがありますので、ご自由にお持ちださい。
 
異物を飲み込んだら
 何をどれだけ飲んだか確認しましょう。タバコは口の中に残っているのは、ハンカチなどでかき出します。毒性のものは水や牛乳を飲ませ、指先で舌の根元を押して吐かせます。但し、吐物が気管に入らないように注意しましょう。石油製品や強酸などの薬品は、吐かせると症状が悪化することもあり、救急車で病院へ。喉に異物が詰まった場合は、上図のように背中をたたく、おなかを圧迫するなどの処置で対処しみてください。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です