◆2004年5月1日(NO.103)
 
増えています、細菌性食中毒
 例年、五月頃から急増する食中毒。その原因の大部分が細菌性のもので、こども(乳幼児〜中高生)が罹患者の中心を占めています。食中毒が夏場にかけて多くなるのは温度や湿度が高くなって食中毒菌が増殖し、菌に感染しやすい条件が揃うからです。中でもサルモネラ菌,腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、カンピロバクターが代表格で、重症化すると命にかかわることもあり、注意が必要です。 細菌性の食中毒は下痢を伴い、原因菌によっては腹痛、発熱、嘔吐などの症状も加わります。小さいお子さんは激しい下痢や嘔吐が続くと、脱水症状を引き起こす場合がありますので、食中毒が疑われるときは早めに受診しましょう。
 
食中毒治療のポイント
 細菌性食中毒の場合に症状が重くなると、水溶性の激しい下痢に血が混じり、食事が取れなくなります。乳幼児の場合は脱水に備え、経口による水分補給や点滴による輸液補給が必要です。また、腸内の細菌を早期に減少させるため、適切な抗菌薬の投与が大切になります。
 
どこにでもいる食中毒菌
 食中毒を起こす菌は表にあるように私達の生活の中にいます。日頃から食材の管理に気をつけて、手洗いや調理器具の殺菌消毒を心がけましょう。菌を「持ち込まない」「増やさない」で食中毒を予防してください。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です