◆2005年4月1日(NO.114)
 
乳児の食物アレルギーが増加
 食物アレルギーには乳児や幼児が発症する小児型、幼児期後に特定の穀物や魚介類でジンマシンや咳などの症状が現れる成人型があります。乳児期のアレルギーは一般的に、生後の早い時期に症状が出ます。
 これは母親からの母乳経由で入る微量の卵や牛乳が原因といわれ、アトピー性皮膚炎と共に発症することが多いようです。なぜ、食物アレルギーとアトピーが一緒に出るのかよく分かっていませんが、症状が出た乳児は基本的にアレルギー体質を持っていると思われます。

 アレルギー疾患は、外敵であるウイルスや病原菌から体を守る機能(免疫)が過剰に働いて起こります。症状が顕著であれば受診して的確な診断を受けましょう。
 食物アレルギーと分かったら原因となっている食物(卵や牛乳など)をしばらく避けます。また、抗アレルギー剤を服用しながら、成長に支障のないように代用食で栄養を補う方法もあります。発症の年齢域は0歳〜2歳頃に集中しますが、3歳頃からは症状が減り小学校入学までには約9割の人が改善するようです。
 
正しい治療を根気よく
 最近は情報過多が災いしてか、症状を見ただけで食物アレルギーと決めつけてしまう人もあるようです。乳児の場合は湿疹や発疹などが出ることが多く、アレルギーの診断も容易ではありません。
 たとえ食物アレルギーだとしても食物除去が必要なのか、また、除去する場合もどの程度にするのか、代用食は何をどの程度補充するのかなど、治療法の検討は様々です。

 しっかり原因を調べて治療方針を立て、その場かぎりの受診に終わらないように根気よく治療してください。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です