◆2006年04月1日(NO.126)
 
小動物からのサルモネラ感染に注意
 近年、ミドリカメ等を原因とする小児の重症サルモネラ症が発生。これを踏まえて厚生労働省は家庭等における小動物(特にミドリカメ等の爬虫類)の飼育に対して、注意をうながしています。

 カメなどの爬虫類の多くは体内にサルモネラ菌を持っていて、糞便などと一緒に菌を排出しています。カメ等はサルモネラ菌と共生しているため発病することはないのですが、人の場合は感染発病の恐れがあります。
 薬を投与してもカメ等から完全に菌を排除することは不可能なため、飼育する場合は適切な取り扱いが必要です。小動物を飼う場合はこれらのことを十分理解して安全な取り扱いを心がけてください。

 ペットは生き物、最後まで愛情をもって飼いましよう。
 
サルモネラ感染症
 食中毒の原因でもあるサルモネラ菌による感染は、通常8〜48時間の潜伏期間を経て急性胃腸炎を引き起こします。症状は発熱、嘔吐、下痢などの他にも多岐にわたります。

 小児の場合は意識障害、けいれん及び菌血症を起こして重症化することが有ります。

 このような場合は安易に市販薬の下痢止めなどで済ませることは禁物。しっかり診断を受けて対処することが大切です。とくに症状が重い場合は抗菌薬による除菌が不可欠です。
 
飼育に関する注意事項

◆こどもが小さい頃は小動物の飼育は避ける。
◆飼育室と居住空間との境をはっきりさせる。
◆台所やお風呂場で飼育槽などを洗わない。
◆小動物を飼育槽から出さない。
◆飼育槽はこどもの手の届かない場所に置く。
◆小動物を触った後は必ず石鹸で手を洗う。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です