◆2006年06月01日(NO.128)
 
プール熱が流行中
 五月中旬からプール熱(咽頭結膜熱)が、全国的に流行しています。プール熱は初夏からみられる小児の夏の感染症。いわゆる夏カゼ症候群のひとつで、気温が高い時期に元気になるアデノウィルスが原因して起こります。発症年齢は3〜6歳くらいが最も多く、罹患者の約90%が10歳未満のこども達です。

 発症すると38〜39℃の高い熱、目の充血、喉の痛みなどの症状があります。成長盛りのこどもには、喉が痛くて食事が思うように食べれないのがつらいですね。一度罹ると免疫ができますが、原因ウイルスは数種類あるので、感染したウィルスの型が違うと再び発症することも。近年は「アデノ7型」という厄介なウィルスも報告されています。お子さんにプール熱の症状がみられたら、早めの受診で悪化を防ぎましょう。
 
小さい お子さんは水分補給をしっかりと
 プール熱と診断されたら、しばらくは安静にして体力保持が大切。発熱や目の充血は解熱剤や点眼剤で対処し、抗生剤で細菌による二次感染を抑えます。喉の痛みや熱が高いときは、食事がとりにくい場合もあるようです。おかゆやプリン、ゼリー類など、喉にやさしいものを工夫してください。また、こどもは体重あたりの水分量が大人の約3倍で腎臓機能もまだ未発達。そのため脱水症を起こしやすく、麦茶やスープ、味噌汁、イオン飲料などで工夫して脱水予防が大切です。
 
その他の夏カゼ
◆手足口病
コクサッキーA16、エンテロウィルスが原因し、4〜5歳くらいの乳幼児の間で流行します。熱はあまりなく、手のひら、足のうら、口の中に小さな水疱ができるのが特徴です。

◆ヘルパンギーナ
コクサッキーA群ウィルスが原因します。高い熱が出て口の中にたくさんの水疱ができるので、飲食物がとれずに体力低下や脱水症を起こしやすいのが特徴です。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です