◆2007年02月01日(NO.136)
 
耳の病気に注意しよう
 小さいこどもの耳はまだ未発達のため、耳から鼻につながる耳管が太くて短い特徴があります。そのため、鼻から入ったウイルスや細菌が耳に到達しやすく耳の病気に罹りやすいのです。中耳炎は6か月〜5歳児頃までのこどもに最も多く、風邪や扁桃炎などを起こすウイルスや細菌が主な原因。風邪をこじらして慢性の中耳炎(滲出性中耳炎など)になってしまった人もあると思います。

 こどもの中耳炎は風邪と中耳炎の両方をしっかり治療するのがポイント。この時期の耳の病気は油断すると将来難聴の原因になることがあり注意が必要です。小児科では両方を考慮しながら、必要な場合には専門の耳鼻科と連携して対応します。治療は中途半端で止めずに根気よく続けることが大切です。
 
耳の異変に気付く
 こどもは自分で症状を訴えることができません。そのため、周りの大人が早く異変に気付いてあげることが大切です。不機嫌でくずる、熱が続く、しきりに耳に手をる、などのときは中耳炎かもしれません。また、耳だれが出て初めて気付くこともあるようです。中耳炎は大きく急性中耳炎と滲出性中耳炎に分けられます。細菌が中耳腔に入り込み細菌が繁殖するのが急性中耳炎で痛みがあります。中耳炎を繰り返すうちに分泌液が溜ってくるのが滲出性中耳炎で4〜5歳以降に多くなります。

 症状が軽いときは抗生剤の服用で治療します。症状が治まったからとすぐに薬を止めるのは禁物。慢性化させないためには根気よい治療が必要です。悪化して中耳腔に膿が溜まってしまつたら、鼓膜を切開して膿を出した方が早くきれいに治ります。専門の耳鼻科と連携で治療しますが、鼓膜は再生しますので耳が聞こえなくなることありませんので心配はいりません。

いむた小児科は久留米市諏訪野町です